日本の新紙幣が発行され、多くの人々がその変化に注目しています。
新紙幣は見た目だけでなく、多くの技術的な進化を遂げているようです。
本記事では、新紙幣の新技術・工夫は何かを調べ、旧紙幣との違い4つを解説します。
これらの違いを理解し、今後現物を手にしたときの楽しみにしましょう。
新紙幣のデザイン変更点:まずは見た目からチェック
以下本文中の画像は「国立印刷局 特設サイト」からの引用です。
肖像画
新紙幣のデザインについて、寸法はいずれの紙幣とも従来のものと同じ寸法です。
今回改刷された肖像画:一万円札では渋沢栄一、5000円札では津田梅子、1000円札では北里柴三郎が描かれています。
一万円札の渋沢栄一はどういう人だったのですか?
渋沢栄一は、埼玉県深谷市出身で明治維新の後、大蔵省の官僚として、さまざまな政策立案を行い、新しい国作りに深く関わりました。
退官後は実業界に転じ、企業や団体を設立・経営し、生涯に約500社の企業に関わったとされ、「日本近代社会の創造者」といわれています。
新一万円札の裏側には「赤レンガ駅舎」として親しまれた歴史的建造物(重要文化財)の東京駅(丸の内駅舎)が描いています。
5000円札の津田梅子はどういう人だったのですか?
津田梅子は東京出身。日本の女子教育家。女子英学塾(現・津田塾大学)の創設者です。
1871年、6歳の時に日本最初の女子留学生として岩倉遣外使節団と共に渡米しています。
1900年に女子英学塾を創設。生涯を通じて、女性の地位向上と女子高等教育に尽力しました。
5000円札の裏面には、古くから親しまれている花「フジ(藤)」が描かれています。
1000円札の北里柴三郎はどういう人だったのですか?
北里柴三郎は熊本県小国町出身。細菌学者で「近代日本医学の父」と呼ばれています。
1874年、東京医学校(現・東京大学医学部)入学。卒業後は内務省衛生局に勤務。
1885年にドイツへ留学し、ベルリン大学のコッホに師事。世界初の破傷風菌培養と破傷風菌抗毒素を発見して世界を驚かせます。1892年に帰国後、伝染病研究所を創立。
1000円札の裏面には、江戸時代の浮世絵師・葛飾北斎の代表作で知名度も高い、「富嶽三十六景(神奈川沖浪裏)」が描かれています。
額面数字の大型化
新紙幣ではアラビア数字による額面表示を、旧紙幣よりも大型化して見やすくしています。
表示がゴシック体であるためダサいとかマイナスのイメージの投稿が多くなされていますね
しかし、大型化で見やすい利点があることから、しばらく使ってみて使い慣れると印象が変わると思われます。
blockquote class=”twitter-tweet”>新紙幣、今日からですね。しかしダサい。絶望的にダサい。発表されたとき、数字は「仮」、まだデザイン中なんだと思ったらこれで完成だと。ウソでしょと。こんなデザイン性の無いゴシック系の数字を採用するのかと。正直、引いた方も多いと思います。歴代最低デザインエントリーしたら秒で優勝だわよ🤪 pic.twitter.com/XRDPsMkY2f
— ガル憎 (@garuzow) July 3, 2024数字を大きくしたのは外国人が分かりやすいようにという配慮もあるみたいですね。
— nao (@nao51274376) July 4, 2024
でも何だか安っぽい感じになってしまいましたね😮💨
新デザインは、紙幣としての機能性も向上させる工夫が施されているようです。
偽造防止技術の進化:新紙幣の高度なセキュリティ
新紙幣では、最新の偽造防止技術が多数導入されています。
ホログラムや透かし、特殊インクなど、多層的なセキュリティ要素が組み合わさることで、偽造を極めて困難にしています。
ホログラム
新紙幣には高精細な3Dホログラムが施されており、見る角度によって異なる図柄が浮かび上がります。
ホログラムはどういう仕組みなの?
ホログラムは、レーザーを使って立体画像を記録したモノを指します。
光の干渉現象を利用して立体的な輝きを表現できますが、簡単に製造ができない技術です。
紙幣へのホログラムを採用することは世界初とのこと。
新紙幣交換してきたけど、確かにこのホログラムは芸術的だ…一気に好きになった
— かるかん@夏コミ1日目東c40b (@private_kalkan) July 8, 2024
この箔押しいくらするんだろう(同人作家目線) pic.twitter.com/hJjh1JSnLJ
ホログラム以外にも特殊な印刷が施されています。
ホログラム以外の特殊な印刷
従来の紙幣と同様に、肖像のすき入れ(すかし)、UV光でのみ見える特殊なインクや、触覚で識別できる特殊加工も取り入れられています。
すき入れの技術については、従来からの肖像のすかしに加え、高精細すき入れが背景に設けられていますが、細かくて肉眼では分かりにくそうです。
下図は新一万円札の肖像「すかし」です。
これらの印刷により、紙幣の信頼性と高度なセキュリティを得られることが期待できますね。
触覚での識別:視覚障がい者に優しい工夫
新紙幣には、視覚障がい者が触覚で識別しやすい視覚障がい者に優しい工夫が施されています。
例えば、特殊な印刷法で紙幣の一部に凹凸をつけることで、触っただけで額面を識別可能になりました。
また、視覚障がい者が指で触って識別できるように、深凹版印刷により下図のような識別マークが設けられています。
新一万円札では、表面の左右中央です。
印刷技術の革新:鮮明な色彩と細部の精緻さ
新紙幣の印刷技術は、最新の技術革新により大幅な向上が可能になりました。
新しい印刷技術により、紙幣の色彩はより鮮明で美しく、細部のデザインも非常に精緻に仕上がっているようです。
例えば、細かい線や模様がより鮮明に印刷されており、複雑なデザインが一層際立つようです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
新紙幣には新しい工夫が盛り込まれており、是非手に取って確認しましょう。
世の中はキャッシュレス時代に向かっており、紙幣をしげしげと眺める機会はこういう時しかないのかも。
じっくり楽しみたいものです。
ご覧いただきありがとうございました。
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